☆この際ですから、WIN WIN (ウインウイン)の考えを、学び直しておきたい(自分自身の再確認やおさらいのため)と思い、続けますので、よければ、しばしお付き合いをお願いいたします。
上記のように、説明してまいりましたが、そのⅢでは、WIN WIN (ウイン ウイン)や、WIN LOSE (ウイン ルース)を、ご説明さしあげてきましたが、
それらを含む、人眼関係の六つのパラダイムにはつぎのものがあります。
■WIN WIN (ウイン ウイン):自分も勝ち、相手も勝つ
■WIN LOSE (ウイン ルース):自分が勝ち、相手は負ける
■LOSE WIN (ルース ウイン):自分が負けて、相手が勝つ
■LOSE LOSE(ルース ルース):自分も負けて、相手も負ける
■WIN (ウイン):自分だけの勝ちを考える
■WIN WIN (ウインウイン)またはNODEAL(取引しない):ウインウインの合意または、取引条件に至らなければ、取引しないことに合意する。
以上のうち、続きのLOSE WINから、WIN WIN (ウインウイン)またはNODEAL(取引しない)での4つを説明いたします。(P305~317)
■LOSE WIN (ルース ウイン)は、
「俺は負け犬だ。生まれつきそうだ。」「喧嘩は嫌いなんです。衝突を避けるためなら何でもします。」LOSE WIN (ルース ウイン)はWIN LOSE (ウイン ルース)よりも質が悪い。なぜなら、LOSE WIN (ルース ウイン)には、基準、希望、期待、ビジョンが全くないからである。
LOSE WIN (ルース ウイン)を考える人は相手の要求に対して折れるのが早く、また、相手に好かれたいという欲求が強い。人に受け入れられ好かれることに、自分の価値を求める。自分の気持ちや信念を表現する勇気がなく、ほかの人の我の強さにおびえることになる。
交渉においては、LOSE WIN (ルース ウイン)は降伏することであり、リーダーシップのスタイルで言うならば、それは甘さと過剰な寛容さである。
LOSE WIN (ルース ウイン)とは、お人好しなることであり、お人好しは最終的に負ける。
WIN LOSE (ウイン ルース)を考える人は、LOSE WIN (ルース ウイン)を考える人が好きである。それは餌食にできるからである。
多くのマネージャー、あるいは親たちは思いやりのないWIN LOSE (ウイン ルース)から、優柔不断なLOSE WIN (ルース ウイン)の間を、振り子のように行ったり来たりしている。
■LOSE LOSE(ルース ルース)は、
WIN LOSE (ウイン ルース)を考えているもの同士、頑固で、融通の利かない、我の強いもの同士…。が、ぶつかると、その結果はLOSE LOSE(ルース ルース)になる。両方とも負けるのだ。お互いに敵愾心にかられ、復讐心に燃える。相手を殺すことは、自分を殺すことであり、復習は諸刃の剣だということが、全く見えなくなってしまうのである。
■WIN (ウイン)は、単にWIN(ウイン)を考えることである。
このWIN(ウイン)の考えを持つ人は、必ずしも相手に負けて欲しいと考えているのではない。それは、その人に関係のないことで、大切なのは、自分の欲しい結果を確保するだけである。日頃、私たち競争や争いの意識がないとき、このWIN (ウイン)が、最も見受けられる態度だろう。WIN (ウイン)の精神をもつ人は、自分の目的を達成できるかどうかはどちらでもよいと考える。
■WIN WIN (ウインウイン)またはNODEAL(取引しない)
NODEALとは、簡単に言ってしまえば、双方が納得する案を見つけることができないときは、「合意しないことに合意する」ということである。 つまり、取引しないということだ。
相互依存状態において、WIN WIN (ウイン ウイン)以外は、低次元の選択であり、長期においてはお互いの関係に悪影響を及ぼすことになるだろう。その影響からもたらされる弊害を考慮しなければならない。
本当のWIN WIN (ウイン ウイン)を達成できなければ、NODEAL(取引しない)を選ぶ方が適当である。
そして、そのプロセスとして、
1.問題を相手の立場から見る。本当に相手を理解するように務め、相手と同じくらい、あるいはそれ以上に、相手のニーズや心配・関心事を表現する。
2.対処しなければならない課題と関心事(立場ではない)を明確にする。
3.完全に納得できる解決には、どういう結果を確保しなければならないか、を明確にする。
4.その結果達成するための新しい案や選択肢を打ち出す。
(P345)
このあたりを、実践で学びつつ、お客様の立場に立った考えが、ごく普通になるように努力していきたいと思います。
また、個人的な実感から思うことは、仕事上の「コラボ」という発想は、まさしくWIN WIN (ウイン ウイン)でないとおかしいし、その役割上どちらかがリーダーとなる場合が多いでしょうけど、常に相互の利益を求める心と精神が働いている、通っている状態や関係が理想だといえるのではないかと思います。
「コラボ」という発想自体が、この時代背景とあいまって流行し、当たり前になってきていますから、そういう意味でも、誰と仕事で組むときでも、WIN WIN (ウイン ウイン)は、必要な不可欠な考え、思想であり、非常に実用的にも重宝するノウハウ、スキルでもあると思います。
WIN WIN (ウイン ウイン)の考えを、上手に、役立つように、賢く使いこなしたいものですねぇ~。 (^o^)