大阪屋 たてものブログ

残置物処理のお話

☆直近の案件で、「残置物処理」の事例を、ビジュアルで、ご説明させていただける機会が与えられましたので、少し書いて、残しておきたいと思います。

before afte(ビフォー・アフター)で、まず、冒頭の写真とこの写真を見比べていただけるとよく分かると思いますが、部屋の中に何も置いていない状態、アフターの方を一般に「スケルトン」と呼んでいます。

特に不動産を売却する時は、売主様は、冒頭の写真のように、生活感溢れる室内状況から、基本このスケルトン状態にして、買希望のお客様に内見いただくことになり、通常では冒頭の写真のようなビフォー状態では、物件案内された、買希望のお客様の恐らく90%以上の確率で、敬遠してしまうことになり、原則「スケルトン」にしないと、購入判断以前の問題でOUTになると思います。

それは、買希望のお客様が、そこで住むという目的に対してのイメージが沸かないからです。イメージが沸かないだけならまだしも、逆にその物件に対するマイナスイメージを強く持ってしまうことの方が圧倒的に多いからです。

次に、LDKでも沢山の生活必需品が所狭しと置かれていまして、これらも基本、残置物処理した状態にして、買希望のお客様をご案内することになります。売主様自らが、大量の残置物処分するというのは、ほぼ100%不可能なことなので、専門の残置物処理業者さんに依頼することになります。

その費用は、通常何十万円という高額になり、売却以前に、最低限それなりの出費が必要となります。その出費が惜しいからといって、残置物あるがままで売却となると、ふつうに「120%買い叩かれる」ことになります。

それは、買い手が「残置物処分代を、差し引いた金額でなら買います。」ということになり、売主様は、契約不適合責任(旧、瑕疵担保責任)なども絡んできて、思いのほか、減額要素の減点数が大きく、低い売買代金になったりします。そこが色々と、難しいところであるのですが、

特に日本の「空き家問題」といわれる問題の大半が、ご縁のあるタイミングで売却できずに、売れ残る事態になった結果が大きいとも、言えるのではないかと思います。

このアフター写真のような「スケルトン」状態にしてあれば、買希望のお客様も、自分の目で見ての目視で、ふつうに判断が出来ますが、ビフォー状態の生活感溢れた状態では、判断しにくいこと極まりないということです。

昨今の買い手市場では、現状有姿のままの不動産売買だとしても、最低限「スケルトン」状態 にしないとやはり駄目でしょう。それが当たり前の商習慣になっている、慣習になっている状況の中で、スケルトン状態ではないということが、売主様にとって、特に不利に働くといえるのではないでしょうか?

今回は、さらに、赤線の箇所に「床下収納」があって、買主様と、この物件購入後に改装する改装業者様(大工さん)が見つけられて、客付業者様から「床下収納」の床内に、残置物がまだ沢山あるので対処して下さい。との、連絡が入り、

即、対処すべく私も同行させていただき、現場写真を撮って、床下収納の床内の残置物処理の報告をするためです。そのついでに、今回は、この記事を書かせていただいています。よい機会が、与えられたということです。

上から見るとこんな感じで、今の「床下収納」は床下収納と分かるように、蓋の淵(アルミなどの金属の枠)があるのですが、昭和52年築のこの古い物件では、渕が全くなくて、気が付かなかったようですね。こうしたことも稀にあります。

でも、次の日には、即、対処していただいているので、信用があるんです。ずべての残置物を取り除いたあと、掃き掃除を徹底します。

私も、こうした現場に立ち合う機会は、そうそうないので、対処しながらも、色んな残置物処理現場での濃厚なエピソードを、知恵や教訓として教えていただける貴重な機会でもあり、それが本当にありがたいのです。

さて、砂誇りも取り除いていただきましたよ。「中を確認して、写真を撮って下さい。」「はい、ありがとうございます。」

もう、何も残っていませんね。

ハイ、蓋をして完了です。

直接、軽トラが入れない物件なので、床下にあった残置物を台車で、100mくらいは離れたところのコインパーキングまで運んで任務完了です。もちろん、残置物処理業者さんは、産業廃棄物処分場まで運んで、残置物を処分するところまで必要です。

いつも、この仕事に対する姿勢がカッコいいというか、これぞ「プロやなぁ~。」と、心から思いました。いつも、本当にありがとうございます。心から感謝いたします。

今回もご覧いただきまして、本当にありがとうございます。心より感謝いたします。

※追 伸

あっ、そうそう、こういうこともありました。

残置物処理前に、2階の和室の押し入れのさらに上、天袋を空けると、点検口があって、それをOPENすると屋根裏に行けるのですが、

特に、電気の配線を通す時に、電気工事屋さんが中に入って配線の工事をするとか、そういう時のための点検口なのですが、

残置物処理業者さんが言うには、残置物処理の前に、「穴が開いているので見に来て欲しい」というので、見に行ったら、本当に穴が開いていました。

「簡易にプラダンをはめ込み、コーキングして止めておきますよ。」と言って、本来の業務と違うところも、気になったところも報告してくれて、さらに、穴をサービス(無料)で塞いでくれました。

「穴を開けたままにしておくと、雨はもちろん、蜂が入って中に巣を作ったり、コウモリが巣を作ったり、ネズミやハクビシンのような小動物が入ってきたりすることもあるので、気をつけないとアカンねん。」と、教えていただきました。

すべて、長年、色んな案件をこなしてこられた結果、「細部へのこだわり」が、ふつうに、そのように対応されるようになって来られたのでは無いかと思います。実に、ありがたいことだと思います。

URL :
TRACKBACK URL :

*
*
* (公開されません)

大阪 阿倍野 大阪屋 不動産
Return Top