☆津田修身不動産鑑定士顧問と行く、新田会所シリーズ完結編 「旧加賀屋新田会所跡を訪ねて」をお届けいたします。
■不動産イロハ講座 ・ 課外授業1 (安中新田会所跡 平成21年6月5日取材)
■不動産イロハ講座 ・ 課外授業2 (鴻池新田会所跡 平成21年6月17日取材)
そして、今回不動産イロハ講座 ・ 課外授業3 「旧加賀屋新田会所跡を訪ねて」で、完結いたします。
「温故知新」発想、-古きを訪ねて新しきを知る-で、
ただ単に、歴史の勉強するのではなく、当時の江戸時代の上方(大坂)の「発展繁栄」の足跡を学んでみて、現代の私たちが直面する、政治経済問題の「構造デフレ」等を考えてみたり、日本の、世界の未来ビジョンを考えるところにあります。
新田会所は、大和川つけ替えの大規模な建築土木工事が行われ、その当時も、沢山の問題も山積していましたけれど、何十年というスパンで大事業がおこなわれ、その結果、多くの新田が作られ米や綿花栽培が盛んになり、「富」の創出が行われ発展繁栄しました。
それは、まさしく「付加価値創造」の歴史でもあります。
それでは、津田顧問の投稿と、とむすけの写真で、お愉しみいただければ幸いです。
旧加賀屋新田会所跡を訪ねて
大阪府下では、いまから300年前に世紀の大事業といわれた大和川の付替え工事により旧大和川流域と大阪湾岸部の河口周辺の2カ所で安中新田や鴻池新田など多くの新田が開発されました。
加賀屋新田は、大阪淡路町の両替商である加賀屋甚兵衛が新大和川の河口部付近(現住之江区加賀屋地区)にて開発に着手したもので、江戸時代の中期(宝暦4年)には新田管理事務の拠点として加賀屋新田会所が完成しました。
新田開発はその後も代々すすめられ、天保末年には100町余(30万坪)の大きな規模となったとのことです。
加賀屋新田会所は、大阪府下にあった会所の多くが失われているなかで、安中新田会所と鴻池新田会所とともに、創建時の屋敷地と建物がほぼ現存する貴重なもので、大阪市有形重要文化財に指定されています。
会所敷地内には、鳳鳴亭、書院、居宅、土蔵などの建物と起伏に富んだ庭園と池泉が配置されており、
鳳鳴亭(ほうめいてい)と命名された茶室は、高床で池面に張り出す姿は威厳と風格を感じさせるものでした。
建物各部の洗練された部材、書院の銘木化粧材の細やかな細工、軒下の長尺杉の磨き丸太や渡り廊下の松の巾広板等、時を忘れて見入るばかりでありました。
まことに旧新田会所巡りのフィニッシュにふさわしい、大阪の誇り高き名所に癒されたひとときでした。
津田修身拝
所在地 大阪市住之江区南加賀屋4-8
入園料 無料
開園時間 10:00~16:30(建物内の見学は16:00まで)
休園日 毎週月曜日(休日の場合は翌日)
年末年始(12月28日~1月4日)
交 通 地下鉄四つ橋線「住之江公園」下車、徒歩15分
大阪市バス・赤バス「南加賀屋四丁目」下車、徒歩5分
南海本線「住之江」下車、徒歩20分
問合せ 加賀屋緑地 TEL.06-6683-8151
撮影データ カメラ、パナソニックGH1+14~140mm +7~14mm
撮影日 平成21年12月5日(土)晴れ
秋の夕照で、歴史ある建築物が一番美しく観えるように、
心を込めて撮りました。
今回も、ご覧いただけましてありがとうございました。
心より、感謝いたします。m(_ _)m
※さらに、おまけ。 大阪あそ歩(加賀屋MAP)を、上手にご活用されるとさらに楽しいかも知れませんねぇ~。(^o^)