☆杭全8の物件を見に行った帰りに、またまた共同住宅を見つけ、例によって大正区の時のように「洗濯機の外付け」が先に目に付いて、その横には狸の瀬戸物の置物があって、これは、モノクロで撮れば面白いかな?と思い、少し、撮ってみましたよ。
特に古いモルタルの建物を撮るには、モノクロが似合うのではないか?と、思います。ただ天気が明るい曇天で、フラットな光しかなく、もう少し陰影が強い方が良かったかもですが、逆に、古いモルタルのザラッとした壁の「質感」は、描写し易いのでは無いかと思われ、とにかく、撮ってみよう!と思いました。
窓の格子に何本も傘がぶら下げられているところに、生活感が溢れています。さらに、よく見ると白いバックは、〒のマークが描かれてポストで利用されているみたいです。この被写体の場合のよい味がよく出ています。
冒頭の写真には、すでに洗濯機が写っています。広角の16mm(35mm換算24mm相当)でパースがついて、歩道奥に遠近感が誇張されて、古いモルタルの「質感描写」も、ほぼ思い通りの仕上がりになって、結構、お気に入りの1枚となりました。
その洗濯機の左横に、狸の瀬戸物の置物が大小合わせて3体ありますよね…。二階の2軒は夏の蒸し暑さゆえに、入口の引き戸を全開にされている様子です。今時、希少な共同住宅特有の現存する、古い時代の景色ではないかと思います。
大正区で見かけた、共同住宅以上に古い昭和感満載の「文化住宅」でしょう。物干し竿にはシャツが干され、窓は暑いので全開にして、風通りを良くしておられます。
実は、1階外にあるエアコンの室外機から、ドレンホースをたどると1階2階とも、エアコンがあると思うので、少なくとも2階の端でお住いの方は、本格的に暑くなると窓や入口の引き戸も完全に締めて、「冷房」でガンガンに冷やして使われるでしょうね…。
老朽化して入居者が減り、空室が増えて来ると、取り壊される運命になり易いので、入居者の退去が無いように祈ります。ここも希少な物件に違いありません。二階への階段が変わっていて、横面からモルタル(コンクリート)の階段となっているのも珍しいです。
2階の出っ張った部分が、たぶんトイレでしょう。モノクロ写真の共同住宅の「複写」だけでも、正見の正しい観察眼で見ていくと、良いのでは無いかと思います。
真実の正見は何であるかというと、実は、「見る」という行為をもっと高めるということです。「映像としてのみ見、映像としてのみ受け取るのではなくて、もっとその奥にあるものを見よ。神仏の働きをみよ」と言われているのです。
「神仏の手がなした業を見よ。その業の結果を見よ」と、ここまで言われているわけです。それを見抜くことができない者は、少なくとも、「神の子、仏の子として地上に生きて見た」とは言えません。それは「目が開いていた」ということのみであって、「見た」とは言わないのです。
これは、英語で言うならば、「see」(シー)と「look」(ルック)の違いに似ているかもしれません。正見の「見」(けん)は 「look」のほうです。「see」のように「漫然と目に映る」というのではなく、「意思を集めて見る」ということです。意図的に積極的に見なければならないのです。(改定版 復刻・真説・八正道 P50の6行目からP51の終わりまで…。)
正見のトレーニングとして写真撮影(スナップ写真)を使うには、まずは、しっかりと被写体(対象)を、観察するところから入りたいですね!
今回もご覧いただきまして、本当にありがとうございます。心より感謝いたします。