大阪屋 たてものブログ

リノベーションの痕跡を「あえて残す」テイスト

DSC04131-2☆今回のフルリノベーション賃貸「橋本町貸家」の【リノベーションの痕跡を「あえて残す」テイスト】としまして、もともとある『棚』と『地窓』を残し、うまく活かすことでレトロ感、馴染み感を演出してお洒落に仕上げていただきました。

まさに建築家の腕の魅せどころ、匠の技を垣間見ることの出来る部分、サプライズでもあります。

本来なら賃貸物件では「基本機能」「基本性能」だけでも手いっぱいなところがあり予算的にも難しいのですが、今回は特別に『棚』と『地窓』を落ち着いた「生活空間」のワンポイントとして機能し「付加価値」を高めています。

こうしたお洒落は日常生活における「基本機能」「基本性能」を十分にクリアし、お住いになられる方々の「使い勝手」や「動線上の動き」も無駄なく練った上でないと、下手をするとデザインの優先(店舗案件の特別な意図を持った場合を除く)の「本末転倒」な事態を引き起こし兼ねません。

特に住宅の場合は、割合としては9:1くらいでしょうか。9が「基本機能」「基本性能」の高さ。1が「遊び心」「心の潤い」小粋なデザインの面白さ、楽しさ。

で、そこは「勇気」をもって絶妙なバランスにトライ!いたします。DSC04133-2では『棚』と『地窓』を順に見ていきましょう。

この『棚』ひとつにとっても、その佇まいからしてお住まいになられる方の「芸術性」や「創造性」をかきたてる、ある種の「美的感性」のトリガーとして機能しているということです。

ちょうど部屋の隅にあたり邪魔にならないところも利点です。R1020649-2何か「観葉植物」や「生け花」や、また「小物」等を飾り付けたりと・・・。

どう活かしてご使用になるかは、お住まいになられる方の「美的センス」により差が出るのは間違い有りませんが、少なくとも「インスピレーショナブル」な刺激は十分に感じとれることと思います。R1020652-2また、賃貸物件で『地窓』は皆無なので、これは恐ろしく貴重であり、黒塗りで美しく再生復活しました。

『地窓』は本来、「自然換気」「自然空調」の知恵として存在するものですが、しかも、ガラス戸の「ガラスデザイン」がとても渋カッコイイですよね!よく保存状態が良好に保たれていたものだと感心いたします。R1020643-2写真を拡大して、↑↓そのデザインをお楽しみくださいませ!DSC04138-2さらに、大家さんである施主のT様にご指摘いただき、もう1段の使い勝手を・・・。R1020640-2ということで特注の『木製の網戸』も用意して、とことん細部にこだわりをもった【リノベーションの痕跡を「あえて残す」テイスト】の「フルリノベーション賃貸物件」に仕上がった次第です。

今は「入居者募集」の段階に入り、ここ数日は汗だくになりながらも次の準備をしているところですが、やはり、その現場での作業のひとつひとつも充実していて楽しいですね!

一般的に、大抵の「建築仕事」では秋の時候のよい、人が動き易い時に合わせて夏の暑い時に「準備」(建築工事)するか、または冬の寒い時に「準備」(建築工事)して、春の時候のよい時に人が動きやすい時に合わせるのが基本です。

ですから酷暑といえどもよく見れば、ご近所で建築工事をしているところは必ずありますし、段取りのよい人ほどよいスタートを切りますよね!そうして成功する確率を自然と上げているものなのだと思います。

これを四季の人の動きの『リズムの法則』を活用するというのかも知れませんが、時間や約束にルーズな人ほど、人に信用されにくくまた、タイミングもずれ、チャンスも逃しやすい傾向にあるのかも知れませんね。

お客様の立場に立った、こだわり物件を本気で作ろうと思えば、施主様に代わって施工する建築家に厳しい要求もしますが、また、それに何なく平然とこたえてくれる力量と頭脳の持ち主であり、本当にありがたいと心から思います。

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