大阪屋 たてものブログ

不動産イロハ講座 ・ 課外授業1

先日お知らせしました不動産イロハ講座の課外授業が始まりました。課外授業1として、大阪はJR八尾駅が最寄り(徒歩5分)の安中新田会所跡(やすなかしんでんかいしょあと)を、津田修身顧問先生と訪れ、とむすけが津田顧問よりレクチャーを受け勉強するという、大変ありがたい課外授業(社会見学)です。(^o^)    (取材日6月5日)

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Rimg000522  JR八尾駅に正午ちょうど待ち合わせ。北口改札出たとことの駅舎壁に大きく立派なカンバンがありましたぁ~。

 ポツポツと小雨が降り出して来ていますが、建物を中心とした風景も明るいめの曇天の方が強い影がでずに扱いやすいともいえますねっ。ザーザー降りでは困りますけど。

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 駅前のうどん屋さんで、昼食前にご用意いただいていた資料を広げて勉強。簡単にでもザッと事前に知識をいれ、帰ってから復習しておくように…。とのこと。 

 津田顧問のレクチャーの特徴は、ただ単純に歴史を学ぶというものではなく、先達のご努力から学びつつも、現代の不動産関連業に従事する私達がどう努力すればいいのか?どう貢献するのか?など、即、実践につながるリアル感があり、非常に大きな学びとなっています。

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 不動産鑑定士先生の中でも、日本建築の材(建材)すぐれた使い分けを知悉しておられる様子で、欄間や書院などの建築当時の木工細工の「粋」(お洒落なデザインや試み)を愉しまれたり、棟梁の心を偲のばれたりしておられます。そんな姿が、渋くまた格好いいんですねっ。

 

Rimg00132  目的の「安中新田会所跡」に付く前に、周辺を回って実地調査。不動産鑑定士ならではの観点の調査で見て回ります。

 これは通常の不動産屋の物件周辺を回っての調査とは多少意味合いや精度、見ているものの観点が違い非常に勉強になりました。

 簡単にいうと、通常の不動産屋の観点は「実用的な観点」が中心ですが、不動産鑑定士の観点は「実用的な観点」と「実用的観点+知的な観点(不動産価値や資産価値)を掛け合わせたような感じのように思います。

 そこが、勉強になるんですねっ。(^o^)

 やはり、何十年もかけて、ある街の大きな「都市計画」のプロジェクト等、深くたずさわっていらっしゃったりしますから、当然といえば当然ですがぁ~。 

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 古い町並みや建築物。寺社などにも立ち寄って、街の歴史や文化、特徴などをインプットされているようでした。(右の写真の右側の人物が津田顧問)

 

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 余談も含めて、その周辺の実地調査は愉しいものですねぇ♪

☆さて、今日の本題の安中新田会所ですが…。

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残念ながら、中は撮影禁止でしたので写真はありませんが、津田顧問から投稿いただきましたので、ご紹介させていただきます。

 

  安中新田会所を訪ねて

   いまから約300年前、1704年(宝永元年)に世紀の大事業といわれる大和川の付替え工事が行われました。それまで幾たびも洪水の被害に悩まされてきた河内平野では、旧大和川河床を中心に安中新田や鴻池新田などの新田が開発されました。新田では稲作のほか綿花も大いに栽培されました。(大和川の付替えによりその後、新大和川の河口や大阪湾沿岸での新田開発が明治時代まで続きました。)

   当時これら新田地主には有力な町人が多く、不在地主であったことから、「会所」を設けて支配人を任命し、農地・農道・水路の維持管理、年貢の徴収などにあたらせたということです。

   植田家は代々、安中新田の管理を行う支配人をつとめており、現在の八尾市植松町の「旧植田家住宅」(建物は国登録有形文化財に登録)は、江戸後期より安中新田の管理を司る「会所」として使用されておりました。このほど会所の各建造物が、八尾市により江戸末期から明治期の姿に全般的な修復・復元工事が行われ、この5月6日より初めて一般に公開されております。

   先日さっそく、㈱大阪屋専務取締役の清水房彦氏と同所を訪ねてみました。JR大和路線八尾駅近く、渋川神社境内付近のしっとりとした旧集落内に、真新しい漆喰壁と杉板塀に画されて、格式ある付近建物の中でもそれはひときわ堂々とした構えを見せておりました。約1500㎡の敷地に母屋や2棟の土蔵、表門、控舎(事務室)、庭園などで構成される見事なものでありました。なかでも木造2階建(延べ400㎡)の母屋は、桧・松材の堅牢重厚な柱・梁が随所に使用され建築当初の年代を感じさせるものでした。

   また一転、座敷の本床・脇床・付書院の銘木造作は繊細でとても洗練されたものでした。この場でさまざまな寄り合いや折衝ごとがなされたであろう往時をしのびながら、また大和川付替えという大事業をされた先達の労苦に改めて思いを致しつつ、帰路につきました。

   なお、大阪府下にあった新田会所の多くが失われており、屋敷地と建物が現存している貴重な歴史遺産として、八尾市指定文化財の建造物と史跡に指定されているとのことです。

参考資料:八尾市教委編集・発行パンフレット等。

 内部は撮影禁止で残念でしたが、せめてと思い、安中新田会所の外観を撮影いたしましたので、ご覧いただければ幸いです。

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 向学心旺盛な、知的なおばさんたち2~3名くらいのグループが、静かに熱心に見学されていましたぁ。

 TVなどで、あつかましい風の大阪のおばちゃんイメージを流したりしていますが、あれは一部の特殊事例であって、面白可笑しくデフォルメしていていることが分かります♪ 

   今回もご覧いただきまして、ありがとうございました。できれば課外授業の「新田会所を訪ねて…」をシリーズでごらんいたけるようにしたいと思っています。

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津田顧問よろしくお願いします。m(_ _)m 

 

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