☆ゆったんさんと、出町柳からレンタサイクルでひたすら西へ約20分。京都ならでは空気感を味わい、○○今出川という交差点の名称をひとつひとつ確認しながら、「西陣」といわれるところまで行きます。
今回、「町屋写真館」をご案内いただいたのは、水野壬記子さん。水野克比古先生の奥様でいらっしゃいます。ゆったんさんと、とむすけと、あと、もう一組のお客様だけで、ほぼ貸し切り状態で、京都の町屋のギャラリーで水野先生の作品を鑑賞させていただくのは、非常に感激ものです。
その作品のひとつひとつが、京都の「風景」が凝縮され高次元に昇華されているというのでしょうかぁ~。うゎぁ~これは、すごぅう~いぃ!って、感嘆の連続でした。
「心象の京都」という、最新刊の写真集をベースに構成された写真が展示されてあり、とむすけの稚拙で雑多な質問にも、奥様はとても丁寧におこたえいただいて、ありがたかったです。
特に興味深かったのは、坪庭などの写真を撮る工程は、水野先生の奥様中心に秀比古さん、歌夕さんと、ご一家総出で、坪庭の清掃や助手、照明を手伝って作られていることでしたぁ。
たとえば、坪庭もたくさん撮影取材すると図鑑的で無機質な感じになりがちになるのではないかと思いますが、どこかほんのりとあたたかみがあるというか、心配りが繊細に、愛情もって撮影されて来られたのではないかと思います。
また、水野先生ご一家は、どなたも「写真家」であること。 奥様も写真を撮られるということでしたから、撮影技術はもとより、その精神性や付随する仕事の知識など、みなさんがあうんの呼吸でお仕事をされていらっしゃるのでしょう。それは膨大な数の写真集がつぎつぎ発表されている事実から、素人のとむすけでも「なるほど…」と、容易に読みとれます。
水野克比古先生は、大徳寺に撮影に出かけられていらっしゃるらしく、お会いし、お話を伺うことはできませんでしたが、「心象の京都」(写真集最新刊)をよろこんで購入させていただきました。「心象」という芸術性尺度が突出したテーマ自選の84点は、水野克比古先生が大切に温めてこれらた集大成ともいえる作品ではないでしょうかぁ。
作品をひとつひとつ、ゆっくり、じっくり、鑑賞させていただこうと思います。 中にはとむすけが知りうる撮影スポットも何点かあるのですが、実際そこに行ってもその風景はこのような表情を見せてくれることはまずありません。 何十年に1度だけの表情かもしれないし、何百年に1度かも知れません。
それほど貴重な一期一会の奇跡的な「心象風景」を長年にわたり追求されて来られ、四季にわたって編み込まれた渾身の作品群に圧倒されながらも、とむすけは、どうか「私もこのような表情の風景に出会わせてください」と祈りに似た真摯な気持ちにさせていただけます。
「心象の京都」のおもて表紙に使われている「惜春」という、叙情的に美しい作品。龍安寺の鏡容池での撮影。
この「心象の京都」写真集の感想を書いて、水野克比古先生に教えを請いたいと思います。特にマインド、精神性のところをお聞きしたいです。その際はどうかよろしくお願いします。m(_ _)m (興奮冷めやらない感じですが、お許しください)
※写真は町屋写真館内部の写真。撮影許可をいただけたところのみ掲載。
(つづく)